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目に映るもの

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木漏れ日の通り道

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作品コンセプト

私は東村山で生まれ育ち、雑木林に囲まれた環境の中で成長しました。
武蔵野線・新小平駅は、私にとって最寄り駅のひとつであり、日常の延長として存在しながら、同時に外の世界へとつながる入口でもありました。

高校時代には、自転車で毎日のように駅の前を通り過ぎていました。
春は新緑からこぼれる木漏れ日の中を走り、夏は照りつける強い日差しの下で部活動へ向かい、秋は金色の夕日を浴びて帰路につき、冬は氷雨の中を自転車でこぐ。
その繰り返しそのものが、この街で生きる実感であり、私を育ててくれた時間でした。

大学卒業後、故郷を離れ、都市部や海外で絵画・壁画制作を続ける中で、自然と切り離された都市空間を数多く経験しました。
そして昨年、約30年ぶりに故郷へ戻り、あらためて気づいたのが、東村山・小平エリアに今も残る雑木林の豊かさと、そこで生まれる木漏れ日の美しさでした。

武蔵野線・新小平駅は、鉄道という都市インフラでありながら、すぐそばに緑と空の気配を感じられる、非常に稀有な駅です。
この「街と共存する緑」は、長年この場所に息づいてきた風景であり、日々行き交う人々に、意識されることなく静かな安らぎを与え続けていると感じています。

かつて当たり前だったこの光景が、実はこの街が誇るべき大切な財産であること。
その価値を、通過点である駅という公共空間で可視化し、次の世代へ手渡したいと考えました。

私はこの街で育ち、この駅を生活の中で見続け、そして一度外へ出たからこそ、武蔵野線と新小平駅がもつ「緑と都市の境界の美しさ」を描くことができます。
この場所の時間と記憶を知る者として、その役割を、ぜひ私に託していただけたらと思います。

想い・自己PR

私は、壁画を単なる完成物としてではなく、
人と場所の関係が立ち上がるプロセスそのものとして捉え、制作してきました。

公共空間に描かれる壁画は、描き始めた瞬間から街に開かれます。
足場に立つ画家の姿、試行錯誤しながら筆を重ねる時間、
そのすべてが、完成以前から人々の記憶に重なり、場所の経験として蓄積されていきます。

壁画を描いていると、必ず人が足を止めます。

話しかけてくる大人、興味深そうに覗き込む子どもたち。

その対話の中で「少し描いてみますか」と一筆を託すと、

人は皆「自分もこの壁画の一部になった」と嬉しそうに語ってくれます。

 

「この場所に関わった」という感覚を、人の中に静かに残します。

私が目指しているのは、強いメッセージを掲げることではなく、
完成後も人が自然と集い、時間とともに意味が育っていく風景をつくることです。


 作品は、絵としてそこに在るだけでなく、
人の記憶や関係性の中で、ゆっくりと生き続ける存在だと考えています。

これまで世界各地で壁画を制作し、その地の砂や貝殻などを絵の中に盛り込み、
場所に根ざした表現を積み重ねてきました。
そうした経験を通して、公共空間におけるアートとは、
土地の時間を尊重し、風景にそっと寄り添うものであると確信しています。

MUSASHINO ART RAILWAY FESTIVALは、
日常の動線である鉄道空間に、土地の記憶と現在を重ねる試みだと感じました。
武蔵野の緑とともに育った私自身の原体験と、
公共空間で人と場所の関係を育ててきたこれまでの制作姿勢は、
この企画と自然に重なり合うと考えています。

駅という通過点に、木漏れ日のような、意識されすぎないが確かに残る記憶を置くこと。
それが、人と街の関係を静かに深めていく一助となれば幸いです。

 

最後に

国際情勢の影響により、現在アルミ素材を中心とした建材の供給不安および価格高騰が生じており、下地パネルの材料費が制作費全体に占める割合が大きくなる状況となっています。

代替案として木材素材を用いた構造も検討しており、材料費自体はアルミ素材の約半分程度に抑えられる見込みです。
一方で、屋外設置における耐候性・安全性を確保するためには、防水・防腐を目的としたコーティング処理が不可欠であり、そのための資材調達および工程確保が現時点では流動的な状況です。

本作品では、長期的な展示と公共空間での安全性を最優先に考え、素材選定や施工方法については、主催者および関係者の皆さまと協議を重ねながら、表現性・実現性・持続性のバランスが最も取れた方法を検討していきたいと考えております。

最終的な仕様については、完成後の維持管理やレガシー化を見据えた判断ができればと考えております。

作品の具体的な内容・手法

【表現内容】

新小平駅駅舎正面壁面に、雑木林の中に差し込む木漏れ日をモチーフとした壁画作品を制作します。
具象的な風景描写ではなく、光が重なり、溜まり、包み込むような印象を与える抽象表現とします。

 

【形態】

看板で使われるアルミ製の板(アルリーダー)を基盤とした手描きの壁画

 

【サイズ】

新小平駅駅舎正面壁画全面 縦3150mm×横4350mm  

 

【使用素材】

アクリル絵の具(耐候性・耐水性に優れた屋外用塗料)

 

【制作方法】

看板用のアルミパネルにプライマー塗布、下地材(ジェッソ)で整えた上にアクリル絵の具で絵を描く。

完成したら、全体に紫外線、風雨に強い、外壁用のニスを二度がけ

 

【設置方法】

アルミ角材を壁にアンカーでボルト締め

その後、アルミ角材にパネル(アルリーダー)をボルト締めする

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アーティストとしての経歴・活動実績

多摩美術大学日本画科卒業

 

アクアリゾートクラブサイパン壁画制作、矢沢永吉氏ビル壁画制作、

Kアリーナ横浜壁画制作、ハイアットリージェンシー横浜ウエディングサロン壁画制作、ハイアットリージェンシーグアム壁画制作、PICグアム壁画制作、上野の森バレエホリデイアートディレクション等

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